投資指標

収益マンション投資を始める前にその物件購入が安全か、自己資金と借り入れ比率などから投資の効率や安全率はどうか検討するにはいくつかの指標を理解しておく必要があります。

■NOI(Net Operating Income:純営業収益)

計算式:年間家賃収入-不動産管理コスト

※不動産管理コスト=(管理費+修繕費+保険料+共用費+固定資産税等)

※不動産管理コストに含まれないもの:支払金利、減価償却費、所得税等・・・

例)
5000万円の物件で利回り20%とする。満室想定で、年間家賃収入は1000万円。不動産管理コストは、大体家賃収入の10%と見積もると100万円。
よって、NOI=900万円になります。
つまり、「金利支払前かつ減価償却前の営業利益」です。ですから、完全なキャッシュフロー(税引き後)ではなく、単純に営業面の収益を測るために、税引き前の状態でいくらキャッシュが出てるかを把握する指標になります。

■キャッチプレート(総合還元利回り)

計算式:キャッチプレート=NOI/総投資額

※総投資額=自己資金や借入金、購入諸経費の合計額、不動産取得税、司法書士報酬、登録免許税、契約印紙代、など物件購入にかかった総額

例)
5000万円の物件で利回り20%とする。満室想定で、年間家賃収入は1000万円。不動産管理コストは、大体家賃収入の10%と見積もるると1000万円。
なので、NOI=900万円になります。フルローンとすると、総投資額を10%と見積もると、キャッチプレートは、16.3%になります。

■CCR(Cash on Cash Return:自己資本配当率)

計算式:CCR=キャッシュフロー/自己資金

例)
自己資金1000万円でキャッシュフローが250万円とするとCCRは25%になります。100%になると回収できたことになるため、CCR25%は4年で回収できると言う意味になります。
つまり、自己資金がどれだけキャッシュフローを生むか、投資した自己資金が何年で回収できるか、がわかります。

■FCR(Free&cleary Return:投資収益率)

計算式:FCR=NOI/総投資額

※総投資額=自己資金や借入金、購入諸経費の合計額、つまりその物件を購入するのにかかった総額

例)
5000万円の物件で利回り20%とします。
満室想定で、年間家賃収入は1000万円、NOI=900万円、不動産仲介料3%の150万円、フルローン5000万円とすると、FCR=900万円÷(5150万円)=17.4%になります。
利回り20%に対して、17.4%となり、より正確な利回りが出せます。
今回は満室想定ですが、空室がある場合はNOIの値が減ってきます。地域や物件によるり空室率、運営費が違うので、FCRを見ることによって表面利回りではわからないその物件の本当の利回りがわかります。

■:DSCR(Debt Service Coverrage Ratio:借り入れ償還余裕率)

計算式:DSCR=NOI/ローン返済額(年)

例)
5000万円の物件で利回り20%とする。満室想定で、年間家賃収入は1000万円。不動産管理コストは大体家賃収入の10%と見積もるると100万円。
よって、NOI=900万円になります。フルローン金利3%、30年返済の場合、年間返済額は252万円なので、DSCRは、900万円÷252万円で、3.57になります。このDSCRが1以下になると、返済のほうが大きくなるため破綻します。